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バイオリンの弦を10種類レビュー|1番のおすすめはコレ!【徹底比較】

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バイオリン弦比較レビュー
読者
読者
バイオリンの弦でおすすめってどれかな?実際に使った人の感想が知りたい。
筆者
筆者
これまでに試した中でおすすめの弦をランキング形式で紹介します!

私は3歳のときからバイオリンを始め、現在は都内の音楽大学でプロの奏者になるべく勉強しています。

バイオリンを演奏している人にとって、自分に合った弦を探求することは永遠の課題ですね。でも弦は値段が高いので何種類も試すのは難しかったり…

そこで今回は、私がこれまでに試したバイオリン弦10種類を徹底的にレビューしてみたいと思います!

1番のおすすめをはっきりさせるため、ランキングを作成しました。楽器を始めたばかりの方から長年演奏されている方まで、ぜひ参考になさってください♪

弦の種類にはどんなものがあるの?

バイオリン弦の種類弦のレビューに入る前に、まずは最低限知っておきたい「弦の種類」のお話をします。

すでにご存知かもしれませんが、バイオリンの弦は芯材の違いによって3つに分けられます。

スチール弦…金属の線
ナイロン弦…合成繊維の線
ガット弦…羊の腸から作られた線

それぞれ特徴を持っているので、もう少し詳しく解説します。

スチール弦

その名の通り、弦の芯に金属の素材が用いられている作りです。

スチール弦の特徴は、音量が大きくチューニングが安定しやすいこと。実際に張ってみるとわかりますが、ナイロン弦やガット弦よりも遥かに早く安定します。

初心者の方でも使いやすいスチール弦ですが、音色は少し硬いかなという印象。表現力を高めるためには、ナイロン弦やガット弦の方がいいでしょう。

ナイロン弦

ナイロン弦は最もポピュラーな種類で、音色はスチール弦よりも柔らかく、ガット弦に近い深みもあります。

チューニングはスチール弦ほどではないものの数日で安定するので、演奏経験が浅い方でも問題なく使えると思います。

総合的に見て1番使いやすい弦ですね。

ガット弦

ガット弦は羊の腸から取り出した繊維を用いたもので、極めて柔らかく深い音色が魅力です。

純粋に音色を追求するならガット弦が1番ですが、大きな欠点してはチューニングが安定しないこと。私が試したときは張ってから1ヵ月経っても不安定で、温度・湿度に大きく左右されてしまいました。

それでもガット弦にしか出せない特別な音色のために長く使う方も多いです。

【決定】バイオリン弦 おすすめランキングTOP10!

評価の基準

ランキングを作成するにあたり、まずは「音色」「弾きやすさ」「チューニングの安定性」の3つを重視し評価しています。その上で「弦の寿命」「価格」も考慮しました。

筆者
筆者
さっそく第1位から見ていきましょう!

第1位 エヴァ・ピラッツィ


100/100点

1番におすすめしたいのはピラストロ社の定番、「エヴァ・ピラッツィ」。

非常にパワフルなのが持ち味で、音色は輝かしくゴージャスです。私はたくさんの弦を試しましたが総合的にエヴァ・ピラッツィが最高だと確信しています。

G線からE線まで音色のバランスがよく、低い音は深い音色が簡単に出せます。

またチューニングに関しても張り替えてから1~2日程度で安定してくれるので、練習が続いているときでも助かって便利です。

欠点は少し高いことですが、その価値は確実にお値段以上です。他の弦を試しても結局戻ってしまいますね。

ちなみに「エヴァ・ピラッツィゴールド」も一度試したことがありますが、個人的には少しおとなしくなったかなという印象でしたので、通常バージョンがおすすめです♪

弦の種類 ナイロン弦
特徴 パワフルで輝かしい音色、チューニングの安定性、寿命の長さ
使用している奏者 ヴェンゲーロフ、ジョシュア・ベル、庄司紗矢香

第2位 オリーブ


90/100点

純粋に最高の音色だけを求めたら「オリーブ」にかなう弦はありません。

極限まで柔らかい音色なのですが、不思議にも張りが強くて太い音が出ます。フォルティシモの大きな音からピアニシモの小さな音まで、とにかく繊細です。

ただ大きな欠点はチューニングがいつまでも安定しないこと。

私が一時期オリーブを使っていたときは、張り替えて1ヵ月は不安定なままでした。一度合わせても10分くらいしたら音が低くなってくるのです。

それでもオリーブ独特の音色は捨てきれなくて時々使っています。ここぞという時に演奏したい、まさに弦の王様です。

弦の種類 ガット弦
特徴 弦の王様とも言える、柔らかくて張りのある音色
使用している奏者 フランク・ペーター・ツィンマーマン

第3位 ドミナント


80/100点

ドミナント」は定番中の定番ですね。1番の魅力は、値段がお手頃なのにしっかりと良い音を出してくれるところ。

ナイロン弦なので音の傾向としてはやわらかめですし、発音も比較的はっきりしています。

初心者の方からベテランの方まで、愛用者が多いだけのことはあります。

私もエヴァ・ピラッツィに出会うまでは基本ドミナントでした。学生にとってコスパがいいのはとても助かりますね!

今では物足りなさを感じますが、集中的に練習をして消耗するときや、安くていいものがいい、となるとやはりドミナントは強いです。

弦の種類 ナイロン弦
特徴 やわらかくてはっきりした音、値段が安い
使用している奏者 スターン、パールマン、ハーン

第4位 オブリガート


80/100点

ピラストロ社の「オブリガート」は、エヴァ・ピラッツィと人気を二分する弦で、ガット弦のような柔らかい音色が魅力です。

それでいてチューニングは1~2日で安定してくるので、音質重視の方には重宝されていますね。

私はエヴァ・ピラッツィとオブリガートのどちらにするか迷っていた時期に、交互に使っていたので今でも奏感はよく覚えています。

エヴァ・ピラッツィよりは落ち着いた音で控えめの音色ですが、オブリガートは非常に弾きやすい…!

私の先生はオケでよくオブリガートを使うと言っていましたが、その理由はよくわかります。細かい音符でもモゴモゴすることなく発音がはっきりするのです。

「柔らかい音色&機能性重視」でしたら、オブリガートが最良の選択かと思います。

弦の種類 ナイロン弦
特徴 ガット弦のような柔らかい音色、チューニングの安定性、弾きやすさ
使用している奏者 不明(知っていたら教えてください♪)

第5位 インフェルド レッド


70/100点

インフェルドレッド」はパワーのある太い音が魅力的で、楽器の箱を容易に鳴らしきれます。

音色の傾向としてはドミナントより張りがあってエヴァ・ピラッツィに似た香りも漂わせます。比較的柔らかい音色なので旋律でも自分の表現を作りやすいです。

ただ少し金属っぽい音を含んでいるのが欠点。硬くはないのですが少し音が開いてしまう時があり、扱いに多少気を遣います。

ちなみにインフェルドの青も1回使いましたが、弾きやすさが増した感じでオケで活躍すると感じました。

弦の種類 ナイロン弦
特徴 パワフルで太い音、柔らかい音色
使用している奏者 不明(知っていたら教えてください♪)

第6位 ヴィオリーノ


65/100点

ピラストロ社の比較的新しい弦である「ヴィオリーノ」。オケなどでもたまに使っている人を見ますね。

私はオリーブの代わりとなる弦を探求していたときに使いましたが、音色は温かくて好みでした。オブリガートと同様に柔らかい音色で、ガットに近い雰囲気です。

しかし私としてはもう少しテンションが欲しかったので、今は使っていません。

なんというかいまいち張りがないというか、元気のない弾き心地で、落ち着きすぎている印象でした。

ヴィオリーノを好む人もいますが、オブリガートの方が上かなと思います。

弦の種類 ナイロン弦
特徴 柔らかく温かい音色、音のテンションは低い
使用している奏者 不明(知っていたら教えてください♪)

第7位 ヴィジョン


60/100点

ヴィジョン」はドミナントの上位版とも言える弦で、非常に弾きやすいのが魅力です。

単純に弾きやすさを求めた場合はランキング上位に入ります。

オブリガートのように音の立ち上がりが早いので、細かいパッセージでも難なく弾けますね。これがエヴァ・ピラッツィだと少し苦労するので、やはりヴィジョンの機能性はすごいです。

ですが私個人としては音色を重視する傾向にあるので、ヴィジョンは今では使っていません。人によってはヴィジョンの明るい音色が気にいるかもしれませんが、ちょっと安っぽい印象を受けます。

弦の種類 ナイロン弦
特徴 立ち上がりが早く弾きやすい
使用している奏者 不明(知っていたら教えてください♪)

第8位 パッシオーネ


50/100点

ガット弦の弱点である安定性を高めたというキャッチコピーの「パッシオーネ」ですが、正直まだ不安定な印象が否めません。

オリーブなどの純正なガット弦に比べるとマシですが、それでも2週間近くはチューニングを頻繁にしなければいけない状態でした。

音色はガット弦らしい柔らかいもので、意外と音量が出ます。

これで1週間弱で安定してくれればもっと評価は高いですね。

弦の種類 ガット弦
特徴 柔らかい音色、チューニングは2週間ほどで安定
使用している奏者 不明(知っていたら教えてください♪)

第9位 オイドクサ


40/100点

オイドクサ」は有名なバイオリン奏者も使っているガット弦ですが、音色はオリーブに及ばず、チューニングの安定性もパッシオーネより悪いので、評価は低くしました。

ガット弦なので柔らかく温かい音で素晴らしいですが、オリーブの張りのある元気な感じが欲しいです。

室内楽にはよく合うかと思います。あと当然オリーブよりは安いですね。

弦の種類 ガット弦
特徴 落ち着いた柔らかい音色、チューニングは不安定
使用している奏者 ミルシテイン、オイストラフ

第10位 ヘリコア


30/100点

ヘリコア」はギターの弦で有名なダダリオ社から出ているスチール弦で、安さと音量が出せることが特徴です。

安いので昔よく使っていました。音色は少し硬くて金属のような音ですが、音量は簡単に出るので初心者の方にはおすすめできます。

チューニングは張ってすぐ安定するので、急に弦が切れたときの予備弦として持っておくのもいいですよ。

弦の種類 スチール弦
特徴 値段が安い、大きな音量が簡単に出せる、安定性が高い
使用している奏者 不明(知っていたら教えてください♪)

1番おすすめの弦はエヴァ・ピラッツィ

ここまで私が試したことのある弦を10種類紹介しました。もう少しあるのですが、ランキングが多すぎてもわかりにくいので、この辺にしておきます。

個人的に1番おすすめなのは「エヴァ・ピラッツィ」ですが、お好みに合わせて次の3種類から選べば失敗はしないはずです。

音色も弾きやすさも安定性も重視したい→「エヴァ・ピラッツィ
最高の音色で演奏したい→「オリーブ
コスパのいい弦→「ドミナント

エヴァ・ピラッツィは少し高いですが、音色は柔らかくてパワフルな音、弾きやすさや安定性も十分です。

まだ使ったのことない方はぜひ試してみてください♪

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