ヴィオラの弓の正しい持ち方がわからない。
力が入ってしまって不安定なんだけど、どうすればいいんだろう?
弓の持ち方は超大事です。
間違ったクセがつくと直すのが大変なので、早めに正しい方法を習得しましょう。
こんにちは!かっぱ(kappa_viola)です。
私は中学1年の時にヴィオラを始め、現在に至るまで15年近くオケや室内楽で演奏しています。
大学オケで首席奏者を務めたのち、社会人になってからは日本有数のアマオケである「新交響楽団」にも所属していました。
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ヴィオラの弦って、色々試したいのに値段が高いからなかなか探検できない。
でも15年近くヴィオラを弾いてると終着点が確立される。①エヴァピラッツィCGD+ラーセンA
②オブリガートCGD+ラーセンA私は太い音が欲しいから基本は①だけど、弾きやすさ重視なら②かな。
結論、ラーセンのA線は神。— かっぱ@ヴィオラブログ (@kappa_viola) 2018年8月8日
さて、基礎となる弓の持ち方は、とても大事だと言われていますが、意外と習得するのに苦労しますよね。
自己流の持ち方のほうが楽だったりしますし。
でもやっぱり、弓の持ち方は超大事です。
弓を正しく持てると、右手に無駄な力が入らず、手首を柔らかく動かせるようになります。そうなると音量や音色、歌い方にも幅が出てくるわけですね。
基礎中の基礎だからこそ、今後に与える影響が絶大なのです。
ということでこの記事では、ヴィオラ初心者の方に向けて、正しい弓の持ち方をお伝えします。
かく言う私ですが、ヴィオラを始めて1年くらいは、親指や小指が突っ張ったまま弾いていました。
練習が楽しいので先に進んでしまったのですが、途中で壁を感じ、頑張って直すハメに…。
間違ったクセを直すのは結構大変だったので、私と同じ轍を踏まないよう、正しい弓の持ち方は早めに習得してほしいです。
また中級者で悩んでいる方も、克服方法をお教えするので参考にしてみてください。
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弓を正しく持つ目的とは
疲れず安定して弾くため
まず、安定して弾くことが1番重要です。
楽器の構え方と同じように、弾いてるうちに疲れてきたり、弓が不安定になって落ちそうになったりしながら続けるのはシンドイです。
今の持ち方で弾きやすいと思っていても、間違っていると必ずどこかで壁にぶつかります。
その時に直すのはもっとシンドイので、なるべく早く正しい持ち方に慣れましょう。
はじめは正しい持ち方に違和感があっても、自己流に逃げず1ヶ月くらい続けていれば慣れてきます。
その先は表現の幅が広がって、練習が楽しくなりますよ!
表現の幅を広げるため
表現の幅とは、音量、強弱、音色、歌い方などのことです。
弓を正しく持てると、大きな音量も小さな音量も、安定して出せるようになります。
さらに言い換えれば、楽器の箱を鳴らせるようになります。
また、余計な力を入れずに持つことにより、手首が柔らかく使えて、音色の幅につながります。
プロの動画をYouTubeで観ればよくわかりますが、皆さん弓の切り返しの時に、手首が柔らかいですよね。それを実現するために、正しい持ち方は必須となります。
この記事では、「音量」というポイントのみお話しします。
正しい弓の持ち方
それでは実際に弓の持ち方をお話ししていきますが、まず大事な前提として、ヴィオラとバイオリンの弓の持ち方は違うことを知っておいてください。
長さはほぼ同じですが、ヴィオラの弓の方が10グラムほど重く、フロッグ(指をかける黒い箱の部分)もわずかに大きいです。
この形状は、バイオリンよりも楽器が大きいヴィオラを十分に鳴らすためで、弓の持ち方も同様に少し変わってきます。
まず、自分から見て親指の右上辺りを竿の下に付けます。
この時、親指が「悪い例」のように突っ張ってはいけません。突っ張ってしまうと、力が入らず不安定だからです。これは初心者の方によく見られるので、当てはまる方は早期に直しましょう。
「良い例」のように、自分から見て手前側に曲げるのが正しいです。
【悪い例】
【良い例】
次に人差し指を弓の竿にかけて曲げます。大体第一関節から第二関節の間を弓の銀巻辺りにあてる感じです。
(上の良い例の写真を参考にしてください)
中指はフロッグ近く、薬指はフロッグに軽く添えるようにしますが、弓に十分な重みをかけるため、バイオリンよりも深く添えるのが特徴です。
写真を参考にしてみてください。
【悪い例(浅い)】
【良い例(深い)】
最後に小指ですが、八角形の1番上もしくはその1つ内側の平面に置きます。
このとき小指は突っ張ってはいけません。やはり力が入らず不安定になってしまいます。
最初はどの指も力が入ってしまいますが、弓全体を柔らかく包み込むように持つのがベストです。
とはいえ、弓を正しく持つのは相当苦労すると思うので、はじめは違和感があってもその形を何とかキープしつつ弾き続けてみてください。
次第に慣れてくるはずなので、そうなればあとは練習を存分に楽しむだけです!
人差し指と小指の使い方
人差し指の役割
人差し指の役割は弓に重みをかけることです。
ヴィオラは楽器の箱が大きく、構造上どうしても鳴りにくいので、人差し指に上手に重みをかけられるかが重要となります。
弓を正しく持てたら、大きな音量で開放弦を弾いてみましょう。音量を出すためには、人差し指で弓の上から重みを乗せる必要があります。
ただ、力を入れすぎると音が潰れてしまうので、「力を入れる」ではなく、「重みを乗せる」イメージが大切です。
人差し指に重みを乗せる際、関係ない他の指に力が入ってはいけません。あくまで全体としては、力が抜けたリラックスした持ち方をキープします。
小指の役割
小指の役割は、弓全体をコントロールすることです。
特に元弓(フロッグから10センチほどの部分)で弾くときや、弓を跳ばして(ハネるように)弾くときは小指を上手に使って安定させます。
そのために強靭な小指が必要で、すぐに突っ張ってしまったらダメです。
弓を正しく持つことに慣れてきたら、弓を親指と小指だけで持ってみて一定時間保てるか、また上下にブンブン振ることができるか試してみましょう。
小指は弓の弾く位置(元弓か先弓かなど)によって、力の入れ加減が変わってくるので、まずはどんな状況でも耐えられる「強い小指」を作ることが大切です。
間違ったクセの克服方法
ヴィオラを始めて少し経つけど、弓の持ち方に間違ったクセが付いちゃってる、、、
どうしよう、、、
大丈夫です。頑張れば直ります。
そう言う私も、最初の1年間は親指もたまに突っ張っるし、小指は常に突っ張ってました。それでも弾こうと思えば弾けるし、曲の練習が楽しいのでついつい直すのを後回しにしちゃったんです。
でも2年目の途中あたりで壁にぶち当たり、まず親指を直しました。
また少ししてもう一度壁にぶち当たり、小指を直しました。
壁とは、「コントロールのしづらさ」や、「手首の硬さ」という、成長するために確実に障壁になるものですね。
クセが付いてから直すのは非常に苦労しましたが、何とかなります。
親指と小指が突っ張ってて悩んでいる方に向けて、私が実践した直し方を紹介します。
親指のクセを直す
突っ張ってしまう理由は、安定を求めるあまり、力が入っているからです。
安定を求めるのは正解なのですが、方法が間違っています。
思い切って、突っ張っている状態の親指を反対方向に曲げてみましょう。
そうすると親指の第一関節辺りが弓の毛にあたるはずです。
毛に親指をつけることで、持ち方が安定するので、練習しているときは常に弓の毛から親指を離さないことを意識しましょう。
小指のクセを直す
もしかしたら小指の方が難敵かもしれません。
ただ、小指も頑張れば直ります。
小指が突っ張っる理由は、小指が弱いからです。
ということは改善方法は単純で、小指を鍛えればいいのです。
なんか筋トレみたいに言ってしまいましたが、日常生活の何気ない瞬間で小指を鍛えます。
例えば、
・イスに座っているとき
・電車の移動中
・歩きながら
など、言ってしまえばいつでも鍛えられます。
じゃあどうやって鍛えるのかというと、例えば歩きながらのときは、親指と小指の先端をくっ付けて互いに押し合います。
普通の人は親指の力の方が断然強いので、小指が曲げて突っ張ってしまいます。
最初は小指が負けるのは仕方ないですが、継続すると周辺の筋肉が鍛えられてきます。
小指が鍛えられてくると、親指に負けずとも劣らない強さになって、改めて弓を持つとかなり楽です。
今まで悩んでいたのがうそみたいに弾きやすくなります。
コントロールもしやすいし安定するためです。
すぐには鍛えられないので、毎日思いついたときにやって、2週間〜1ヶ月くらいはかかると思います。
でも、これだけで改善できれば最高ですよね。
イスに座っているときは、「イスの脚」や「机の上」に小指を乗せます。
電車移動のときは「つり革」や「手すり棒」を使うといいでしょう。
まるでふざけているように感じたかもしれませんが、至って真剣です。
私もN響のヴィオラ奏者の先生に聞いて鍛えました。
やれば必ず直りますが、やらないとずっと直りません。
弓を正しく持てると素敵な世界が待ってるので、今だけ苦しくても、ぜひ実践してみてください。
弓の正しい持ち方まとめ
・弓を正しく持つ目的は、安定して弾くためと、表現の幅を広げるため
・ヴィオラの弓に合った持ち方を習得しましょう
・人差し指は大きな音量を出すため、小指はコントロールするために特に重要
・間違ったクセが付いていても、努力次第で今日から直せる
正しく弓を持てると、練習が楽しくなり上達も格段に早まるので、これからヴィオラを謳歌するために今頑張りましょう!
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ここまで弓の持ち方を解説してきましたが、正直のところプロの先生からしっかり教わるのが1番です。独学では合っているのか、間違っているのか判断しづらいですからね。
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